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RSe
シリーズ取扱説明書
ずれかあるいは両方の要求事項を満たすよう製作され、また機械/システムと関わる従業
員について要求される危険およびタスクのリスクアセスメントにより決定されます。
f
セクション 10「技術データ」で、製品に準拠し付随する標準値およびテスト値を参照
してください。製品に関連する EC指令に対する適合宣言書を参照してください。
3/2 RSe シリーズバルブは、機械から遮断信号が出され、残った下流空気圧エネルギーを
排出するまで、区域または機械/システム全体に給気するよう設計されています。 そのた
め、従業員のアクセスと細かい作業のいずれかまたは両方の間に残余エネルギーが存在に
ともなう危険を減らします。 3/2 RSe シリーズバルブの安全機能は空気圧エネルギーの
供給を遮断し。バルブ下流からのいかなる空気圧エネルギーをも排出することです。 注
記:RSe シリーズバルブは、チャッキバルブやクローズドセンタバルブなどの故障の下流
からの空気圧エネルギーを排出することはできません。
5/2 RSe シリーズバルブは、複動シリンダや他の空気圧アクチュエータに向けて、あるい
はそれらからの気流の向きを制御するよう設計されており、シリンダーを前あるいは戻る
よう駆動し、機械操作の要求事項を満たします。 しかしRSe シリーズは、機械/システム
の安全回路に期待される制御と同レベルでこれを行います。
RSeシリーズバルブの安全機能は、バルブ内で障害が発生すると即座に、シリンダー/アク
チュエータを「安全」な定位置に戻すことです。RSeシリーズバルブ(5/2 )は、圧力(1)
でシリンダーを押出し、圧力(2)で引戻しさせるデュアル圧力制御アプリケーションにも利
用可能です。フェイルセイフの条件は、常に圧力をポート(5)から下流側ポート(4)に供給
することです。
RSeシリーズバルブ(5/2 )は、指定された圧力がデフォルトの圧力となり、適切な信号
が与えられた場合にのみ異なる圧力が供給されるといったように、機械稼動用に供給され
る圧力を安全に制御するための圧力選択アプリケーションに利用できます。 このような監
視システムは、バルブの動作を抑止できなければなりません。
RSe シリーズバルブは、安全かつ冗長性のバルブ操作に対する外部モニタリング向けに設
計されています。 RSe シリーズバルブは冗長性の 3/2 または 5/2 スプールタイプバルブ
から構成され、単一電磁パイロット操作の、スプリングリターンバルブの包括的機能を持
っています。 RSe シリーズの各シングルバルブには PNP 近接センサーが装備されていま
す。 RSe シリーズバルブの各作動および作動停止に関してこれらのセンサーの両方をモ
ニタリングすることで、最大 99% の診断範囲を達成します。 これらのセンサーのモニタ
リングは、外部モニタリングシステムにより行われます。
2.1.1. ISO 13849 および EN 692 準拠の安全機能
RSe シリーズバルブは、ISO 13849-1 および -2 で挙げられた要求事項に沿って設計され
ています。 それらの「フェールセーフ」安全機能は、バルブ内の故障が起きたとしても
保証されます(例えば消耗、汚染、類似の状況など)。
3/2 RSe シリーズバルブの安全機能は、バルブの2つの要素が同時に作動した場合に、圧
縮空気(空気圧エネルギー)を機械/システムに供給するだけで、両方のバルブが遮断、
または2つのバルブの内1つのみが作動する場合、給気を遮断し、下流の圧縮空気を排気し
ます。 スイッチオン時にバルブ1つのみが作動、またはスイッチオフ時に1つのみが作動
停止する際のシステム内の故障は、下流からの給気を妨げ、同時にすでに下流にあるあら
ゆる空気を排気していまします。 2つの近接センサーをユーザーの外部セーフティモニタ
リングシステムによりモニタリングすることにより、これらの故障状況を検知し、それ以
上のソレノイドの通電を遮断、防止することが可能になります。
5/2
RSe
シリーズバルブの安全機能は、2つのバルブ要素が同時に作動すると複
動 シ リ ン ダ ま た は 他 の 空 気 圧 ア ク チ ュ エ ー タ を 前 へ 駆 動 し 、 し か し 両 方 の バ ル
ブ 要 素 が 遮 断 ま た は 2 つ の バ ル ブ の 1 つ の み が 作 動 す る と シ リ ン ダ ま た は 他 の ア
クチュエータを「安全な」ホームポジションへ駆動します。
スイッチオン時に
バ ル ブ 1 つ の み が 作 動 、 ま た は ス イ ッ チ オ フ 時 に 1 つ の み が 作 動 停 止 す る 際 の シ
ステム内の故障により、RSe
シリーズバルブがバルブのポート2に給気し、同
時に排気するポート4を開いてしまいます
(ポート5)。
同様に、これによりシ
リ ン ダ ま た は 他 の ア ク チ ュ エ ー タ は 「 安 全 な 」 ホ ー ム ポ ジ シ ョ ン に 戻 り ま す 。
2つの近接センサーをユーザーの外部セーフティモニタリングシステムによりモニタリン
グすることにより、これらの故障状況を検知し、それ以上のソレノイドの通電を遮断、防
止することが可能になります。
安全復帰用デュアル圧力アプリケーションに使用されるRSeシリーズバルブ(5/2)の安全機
能は、2つのバルブ弁体が同時に作動したときに複動式空気圧アクチュエータを圧力(1)で
前方に駆動し、両方のバルブ弁体が遮断されている場合、もしくは2つのバルブの一方の
弁体のみが作動している場合に、アクチューエータを「安全」な定位置に戻すために圧力
(2)でアクチューエータを後方に動かします。スイッチをオンにした時に1つだけのバルブ
が作動する、またはスイッチを切った時に片方のみが停止するようなシステムの障害が起
こった場合、RSeシリーズバルブは、バルブのポート5からポート4に圧力(1)を供給し、
同時にポート2を排気(ポート1)側に開きます。これにより、アクチュエータが「安
全」な定位置に戻ります。ユーザーで準備していただく外部監視システムにより2つの近
接センサーをモニターすることにより、これらの障害状況を検出し、ソレノイドの電源を
切って、それ以降の電気通電を遮断することができます。
安全圧力選択アプリケーションに使用されるRSeシリーズバルブ(5/2)の安全機能は、機
械稼動用に供給される圧力を安全に制御
するために、指定された圧力がデフォルトの圧力となり、適切な信号が与えられた時にの
み別の圧力が供給されます。デフォルトの圧力は、両方のバルブが遮断されている場合、
または2つのバルブの一方のみが作動している場合に供給されます。
スイッチをオンにした時に1つだけのバルブが作動する、またはスイッチを切った時に片
方のみが停止するシステムの障害が起こった場合、デフォルトの圧力が供給されます。ユ
ーザーで準備していただく外部監視システムにより2つの近接センサーをモニターするこ
とにより、これらの障害状況を検出し、ソレノイドの電源を切って、それ以降の電気通電
を遮断することができます。
安全システムの制御出力は、安全システムのカテゴリーとパフォーマンスレベルのいずれ
かまたは両方を満たすよう設計、製作されなばならず、また機械のリスクアセスメントに
より決定されます。 通常はソレノイドへの出力は、セーフティリレーまたはセーフティ
PLCからのデュアルチャネル出力です。
2.1.2. 共通原因故障 - CCF
本製品は、ISO 13849-1 および -2 の基本的かつ実績ある安全原理に沿ってエンジニアリン
グおよび製造されています。
危険な故障モードおよび原因:
•
不完全な戻り - ソレノイドバルブ B の不完全な戻りが原因。
•
ポート (4) で生まれた圧力が放出されていない - ソレノイドバルブ A の不完全な戻りが
原因。
•
安全機能の故障 - 両ソレノイドバルブ(AとB) の同時の不完全な戻りが原因。
共通原因故障 (CCF) は異なるコンポーネントの故障であり、単事象の結果です。 CCF
は、カスケード障害やコモンモード障害と取り違えてはいけません。 共通原因故障の原
因となるのは、特に単事象によりチャネル両方が故障する場合のデュアルチャネル回路で
の安全機能の喪失です。
• 圧縮空気の品質を保ちます、たとえばろ過、圧力制御、潤滑など。
• 圧縮機油を避ける。これはバルブシールの膨張、軟化やその他質の劣化につながるお
それがあります。
• 規定の温度限界内で運転します。
• バルブを、バルブ要素が機械振動と機械的衝撃の主方向に対し、通常ストローク移動
が垂直になるよう設置します。
• テストパルスは技術仕様の許可より長く使用しないでください。
• 外部磁場を避けます。
• バルブ排気ポートを塞がないでください。
• 大流量で無閉塞のサイレンサーのみを使用してください。ROSS
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サイレンサーと類似
または上回る仕様のもの。
2.1.3. 診断範囲
99% の診断範囲は、RSe シリーズバルブを安全制御システムに適切に組み込むと達成可
能です。 モニタリングシステムは、バルブソレノイド (Sol 1と Sol 2) への安全制御シス
テムの出力のあらゆるステータス変化と共に各バルブセンサー (S1とS2) が適切にステー
タス変化しているかチェックしなくてはいけません。
安全制御システムによる故障検知により、バルブソレノイド (Sol 1と Sol 2) への安全制
御コントローラ出力の遮断が誘発されねばなりません。
セクション 8 を参照してくださ
い。
警告:5/2バージョンでは、故障時に圧力損失が発生した場合、バルブ制御シリンダーの予期
しない動きが発生する可能性があります。
2.1.4. 故障モード
通常運転には Sol 1とSol 2 が同時に通電され RSe シリーズバルブを同時にオンにし、 Sol
1とSol 2 の両方が同時に遮断され RSe シリーズバルブがオフになることが必要です。 通
常運転中に生じ得る故障:
Sol 1とSol 2 が同時に通電
S1 がオン、S2 がオフ
S1 がオフ、S2 がオン
S1 がオフ、S2 がオン
Sol 1とSol 2 が同時に遮断される
S1 がオン、S2 がオフ
S1 がオフ、S2 がオン
S1 がオン、 S2 がオフ
2.1.5. 予測できる誤用
警告
ケガの危険あり!
誤用によりケガまたは損害につながるおそれがあります。
f
本製品は本来の目的に限り使用してください。
予測できる誤用には以下が含まれます:
• 屋外での使用
• 安全機能または診断のバイパス
• 各サイクルのバルブ運転を検証するオンボードセンサーの使用を怠る - 通電および遮断
• バルブ 1 つまたは両方の(位置センサーからの)バルブのシフト信号が確認されない
場合にバルブの連続動作を許可する。
• 逆動作での使用(給排気の逆転)
• IEC 61508 による低頻度作動要求モードでの動作
• 最低動作圧力を下回る、または最高動作圧力を上回る圧力での動作。
2.3.
システム保有者の責任
• 取扱説明書, インテグレーション・ガイド, またはデータシートに記載の組立および動
作条件についての情報に従ってください。
• 本製品をより上のカテゴリー(2から4)で使用を望む場合、ISO 13849 の要求事項(例:
CCF、DC、PLr、ソフトウェア)に 準拠してください。
• 耐用年数 T
M
内の開閉サイクル (B
10D
) の最大数が超過しないよう確認してください。コ
ンポーネントの開閉サイクルの予測数が使用期間中に B
10D
値を超えた場合、適切な交
換間隔を特定してください。
• コンポーネントの作成と動作に関する ISO 13849 に沿った基本的かつ実績ある安全原
理に準拠していることを確認してください。
• 空気圧装置のフィードバックの無い動作に対する許容スイッチオン/スイッチオフパル
スに従っていることを確認してください。
• RSe シリーズバルブを電動両手操作を用いて作動させる場合、ISO 13851 規格に準拠
させてください。 この両手操作の選択および設置は、メーカーの仕様に従い行ってく
ださい。
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