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アナログオーディオルーティングスイッチャーBVS-A3232は、複数
のアナログオーディオ信号の入出力を切り換えるスイッチャーです。
32系統のアナログオーディオ信号入力をマトリックス方式で切り換
え、32 系統の出力ラインに同時に出力できます。
実際の信号切り換え操作は、別売りのコントロールユニットBKS-
R3204/R3205/R3206などの外部制御機器から行います。
また、本
機を動作させるためには、あらかじめターミナルを使って、各種の
設定(テーブルデータ作成やシステムの設定)
をする必要がありま
す。
放送局やプロダクションハウスで使用されている機器の動作状態
および発生したエラー内容を、1台のコンピューターで集中監視す
るISR (Interactive Status Reporting) システムを使って、本機の
動作状態を監視することもできます。
◆ ISRシステムについて詳しくは、インストレーションマニュアルをご覧くだ
さい。
ルーティングスイッチャーの特長と制御
システム
レベル設定による複数信号の同時制御
多種類の信号を同時に扱う場合、それぞれの信号別にルーティン
グスイッチャーが必要になります。たとえば、VTRで記録を行うため
に必要な信号には、ビデオ、オーディオ、タイムコード、リモートコン
トロールがあり、それぞれビデオ、オーディオ、タイムコード、リモー
トの各ルーティングスイッチャーで信号を切り換えます。これらの切
り換えを行う信号を総称してレベルと呼びます。本機では最大8 種
類のレベルを設定し、
レベルごとに異なる入出力信号の番号を設
定して同時に制御することができます。
S-BUS
および
RS-422A
による
2
系統の制御
本ルーティングスイッチャーシステムでは、システム設定にはターミ
ナルを使い、信号の切り換えにはコントロールパネルなどの制御装
置を使います。制御システムには、BNC 型の REMOTE 1 端子を
使うS-BUSおよび、D-sub 9ピンの REMOTE 2 端子を使うRS-
422A の2 系統があります。2系統の制御を同時に使うことはできま
せん。
S-BUS
による制御
S-BUSは、ソニーがルーティングスイッチャーシステムの制御用に
開発したプロトコルです。複数のルーティングスイッチャーとコント
ロールユニットを、1本の同軸ケーブルで接続し、通信することがで
きます。S-BUSにより制御できる機器の台数は、ルーティングスイッ
チャー、コントロールユニット合わせて254 台です。
RS-422A
による制御
本機は、
ソニーの機器で使われているRS-422A用プロトコル (オー
ディオミキサープロトコル) で制御することができます。
概要
ルーティングスイッチャーシステムの機能
設定した入出力系統の保護機能
設定した出力系統を、
ほかのパネルから切り換えられないようにす
るプロテクト機能と、入力系統を全てコントロールパネルから隠して
切り換えられないようにし、設定したクロスポイントを保護するシー
クレット機能を備えています。
ファントム機能
複数のクロスポイントを同時に切り換えることができます。
自己診断機能
エラーの発生を、一次局に接続したターミナルに送り表示させるこ
とができます。
なお、DVS-V3232B/V6464Bを1次局にし、本機を2次局に設定し
た場合、以下の機能が可能となります。
クロスポイントを無効にする機能
出力系統ごとに選択できる入力系統を制限し、特定の入力系統を
指定した出力系統にしか出力できないようにすることができます。
パスワード機能
パスワードを設定しておきオペレーターを制限することができます。
名称設定機能
入出力端子に名称を設定し、接続する信号を識別できます。名称
は2種類の設定のしかたがあり、ひとつは「タイプ名(VTR、カメラ
などの機器名)+番号」
(例: VTR1)で、もうひとつは任意の16文
字の名前をつける「デスクリプション(記述)名称」です。設定した
名称は、別売りのディスプレイユニットBKS-R3280/R3281およびコ
ントロールユニットBKS-R3202/R3205/R3206に表示 させることが
できます。
バーチャルマッピッング機能
仮想マトリックス上にクロスポイントを配置することができます。
フリーアサイメント機能
ひとつの端子名称に、
レベルごとに異なる端子番号を割り当てるこ
とができます。
タイライン機能
2台または3台のルーティングスイッチャーを接続する信号線を自動
的に選択できます。